R&K Live Report 2005.4.17                      BACK                                                                              

「R&K 東京ライブその1 そらま」

 R&Kは、昨年8月にアルバム「順光」を発表してから、活動がかなり加速しているが、今回はそれを象徴するような出来事だったと思う。
 今回のツアーは、東京在住の女性の方の働きかけで実現した。
 彼女には、僕と中野督夫さんとで、2002年に福島の郡山でライブをしたときに始めてお目にかかった。督さんの熱烈なファンの方だった。ライブを見て、僕のほうも気に入ってもらったようで、CDを買っていただいたり、ライブを見に来てもらったり、また、お気に入りのアーテイストの情報をよく教えてもらっている。

 その彼女のお気に入りのアーティストの中に、督さんと時々一緒に活動をしている豊橋出身のアーティスト「富安」さんという方がいる。彼は東京でプロのアーテイストとして活動し、それから出身地の豊橋に戻り、ソロのCDを出し、最近精力的にライブ活動をしている方だ。この方と今回は2日間ライブをさせてもらった。
 当初は、富安さんと督さんのユニットということだったのだが、督さんが体調を崩して今回は参加できず、残念だった。ゆっくりと休養して、また素晴らしいギターテクニックとエンターティメントを披露して欲しい。

 ライブが17:00開始と少々早い時間だったので、仙台を朝8:00に車で出発した。東京までの道のりは快適で、会場の高田馬場までは5時間ほどで着いた。意外に早い。
 さっそく富安さんとご対面。CDやHPの印象では、「のんびりとしたおじさんかな・・」、というかってなイメージだったが、実際にお会いしたら、よく話すし、しっかりと物事をとらえている方だと感じた。つるつる頭が迫力がある。僕より1歳年下だという。人生経験の豊かさを直感した。

 ライブ会場の「そらま」は、何かイベントがあるときに営業をしているお店で、落語や手品などのイベントもやっており、音楽にはこだわっていない。ご主人と女将さんは、共にとても気さくな方で、ご主人のほうは富安さんの大学時代のバンド仲間だったそうだ。
ここのお店は自宅と一緒になっており、2日間快く宿としても提供していただいた。有難いことだった。
 着いてから、富安さんといろいろと話をして、軽いリハをしている間に、もう本番の時間。
会場は30人ほど収容できる、どちらかというと狭いほうの空間だった。
 お客さんは関係者を入れると30人近くいたと思う。中には、今回の仕掛け人である彼女、音楽以外の仕事で付き合いのあるSさんもわざわざ見に来てくれていた。嬉しい限りだ。

 1部が僕達R&K、40分ほど演奏した。東京でやるという、気負いはほとんどなく、いつもどおりのステージを出来たと思う。最後の2曲の「ハーモニクス」と「永遠の絆」では、富安さんにウォッシュボードなどのパーカッションで参加してもらい、リズムの効いた楽しい演奏ができた。
しかし終わっても、「やった!」という充実感はあまりなかった。心からのっていなくて、どこか醒めた自分がいた。やはりどこか別の部分で、心配していたのだろう。

 インターバルを15分ほどとってから、2部の富安さんのステージが開始。傍らにはバンジョ−やパーカッションなどの鳴り物が沢山置いてあった。
 アコギ1本で始まったが、次第に「がーん・・!」という思いが・・。それは、CDの音源よりはるかにステージが楽しく、お客さんとのコミュニケーションをとるのが抜群にうまいということだった。お客さんを楽しませることの大切さを、十分心得ている。
僕らの一番足りない部分を見せ付けられた気がした。最後の方では一緒に参加して演奏したが、エンターテイメントとしての高いパフォーマンスを感じざるを得なかった。これは督さんにも感じたことだった。

 富安さんは、さまざまな人と演奏活動を行なっている。また幅広いライブ活動も行なっている。そして何より研究熱心さを感じた。これがそのまま彼のステージに出ていた。富安さんは半端ではないぞーと実感。これくらいエンターテイメントの高い人は、仙台にはいないだろう。

 終わってからは会場で打ち上げ。東京在住の兄貴も参加してくれた。しかし、彼は17時開演とは知らなかったようで、俺らの演奏が終わってからの来場だった。ちょっと残念。
 打ち上げは、富安さんと彼の大学の後輩の方々による、アメリカンフォークの大合唱大会と化した。僕はアメリカンフォークはあまり得意ではなく、さらっと知っている程度だったが、PPMの大ファンである相方の和司が舌を巻くほどのうまさだった。やはり好きな音楽には、皆熱中する時があったんだなあ・・・。

 打ち上げを終わったら、もうしっかりと酔っていた。寝床は屋根裏、これがなかなかいい。
 それにしても濃い一日だったよなあ。寝たのは何時だったのか・・?