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R&K

 
 R&K(アールケィ)は、1988年に母体の八木山合奏団とは別に、アコースティックギターの素直さとハーモニーの素晴らしさを表現したくてボーカルの佐々木和司と結成したユニットだ。
 もちろん八木山合奏団もハーモニーを大切にしていた。でもバンドだと、どうしてもパワーで押し切り、細かいところは追いやられてしまう傾向があるので、そのあたりも結成の理由のひとつだと思う。
 R&Kを始めてから気がついたことがある。それは、何より二人だと合わせやすということだ。やはりバンドは人間が多くなる分、決定事項には難しい面がでてくる。下手すると妥協の産物になりかねない。それが二人だと、かなりしつこく突っ込めるのである(バンドのやり方が下手なのかもしれないなが・・)。
 そのかわりバンドが力を出し切ったときの凄さも分かってはいるつもりだ。
 作品はメロディアスなものが多く、和司の作品は繊細なものが多く、僕のはどちらかというと単純でわかりやすいと思う。「心が暖かくなるね」とか、「透明感があるね」とはよく言われる。
 結成から4年くらいまでは、東京渋谷の「ジャンジャン」でのライブ、ありのまま舎製作の1999年のドンパックトリビュートCDアルバム参加、地元のイベントへの出演やライブ演奏をしていたが、それ以降はいろいろな事情でやむなく活動中止状態が続いた。

 それまでいまひとつ先が見えなかったR&Kだが、2003年7月のライブが僕達にとって大きな転機となった。
 その会場にはP.Aはなく、二人の歌声と生ギターだけという超シンプルなステージだった。和司はP.Aなしは初めてで、多少抵抗があったようだ。
 だが、結果的には二人の得意とするハーモニーとアコースティックギターの良さが十分に引き出せたと感じた。今までにないほど呼吸が合った。案の定お客さんの反応は熱かった。確かな感触があった。これだと思った。
 僕がソロ活動を始めて1年以上たった頃だったが、和司が仕事を辞めて、本気で音楽活動を再開するという気持ちを表した。いろんな事情もあったようだが、何より「今音楽をしなかったらいつやるんだ」と本気で思ったという。その気持ちに動かされた。
 そんなこともあり、今はR&Kの活動が加速している。
 2003年の暮れには、センチメンタルシティロマンスの中野督夫さんと仙台と郡山でライブをした。そして2004年から1年ほど、松島の「げんき友朋(ゆうほう)」というお店でレギューラーでライブをした。同年には元小柴大造とエレファントの小柴大造君・川崎勉君らと山形と水沢でライブをした。そして8月には自分達の待望1stCD「順光(jyunkou)を発売した。
 それ以降は県内を中心としたライブ活動がつづいている。また、2005年には東京でもライブをした。
 ソロを辞めたわけではないが、今は二人のハモり、そしてそこから生み出される「うねり・波動」みたいなものに魅力を感じている。
 いろいろと活動をして、お客さんにじかに二人の音楽を聴いて欲しいと思っている。だから今は、R&Kを中心とした音楽活動をしている。
 相棒の和司は、ナイーブながらとても熱いところをもっている。音楽の好みは結構違うが、音楽の本質に対する考え方は同じだと思う。価値観も含めてだ。だから続いているように思う。

 八木山合奏団を結成した頃、近視で目を細めて少し猫背になってギター1本で歌う彼とまさかバンドを組むとは思っても見なかった。彼は超フォーク人間で、その頃の僕はブルース大好きのギター小僧だったのだから。
 そんな二人が今はユニットを組んで活動しているの。人生はどうなるか判らないなあ。